タワマンは暴落する?2026年の値下げ・成約データと、売れないときの3つの選択肢
公開 2026-10-29 ワケット編集部

2026年、湾岸や都心のタワーマンションで値下げと成約件数の減少が目立っている。中古タワマンの平均価格・在庫・成約件数の数字と、同じ部屋の売り出し価格が半年で1,600万円下がった実例を示し、暴落するのかについての専門家の見方、売れないときに取れる3つの選択肢(値下げして売る・リースバック・不動産担保ローン)を整理する。
タワマン価格は本当に下がっているのか
2025年まで上がり続けてきた湾岸・都心のタワーマンションの価格に、2026年に入って変化が出ている。売り出しても買い手がつかず、値下げしてようやく売れる物件が増えた。主な数字は次のとおりだ。
−5.9%
東京23区の中古タワマン平均価格(前年同月比)
2026年7月・マーキュリー調べ(日本経済新聞)
約1.5倍
湾岸の8,000万円以上の中古在庫
2025年1月 約1,050件→2026年4月 約1,500件・マンションリサーチ調べ
−48.3%
月島エリアの成約件数(前期比)
現代ビジネス報道
10%超
成約までの平均的な値下げ幅
福嶋総研のデータ(健美家報道)
各数値は出典ごとに対象エリア・時点・集計方法が異なります。物件ごとの値動きは大きく違うため、売却を考える場合は同じ建物の売り出し・成約事例で確認してください。
注意したいのは、多くの数字が売り出し価格をもとにしている点だ。実際に売れた価格(成約価格)は、売り出し価格からさらに1割前後下がっていることが多い。
なぜタワマンが売れなくなったのか
理由は大きく2つある。
1つは金利の上昇だ。 日銀の政策金利の引き上げで住宅ローン金利が上がり、同じ収入で借りられる額が減った。1億円を超える物件が多い湾岸のタワマンは、その影響を最も受けやすい。
もう1つは、売り手と買い手の希望価格の開きだ。 売り手は「まだ高く売れるはず」と売り出し価格を下げず、買い手は金利上昇で予算が減ってその価格では買えない。このにらみ合いが続くと、売り出し物件の在庫は積み上がり、成約件数は減る。月島エリアで成約件数が前期比で約半分になったのは、この状態を示している。
暴落するのか:専門家の見方は分かれている
「暴落」については、専門家の見方が分かれている。
- 暴落はしないという見方: 2026年3月時点で、湾岸マンションの売れ行きにブレーキがかかっても、暴落の可能性は極めて低いとする専門家の見方がある(ダイヤモンド不動産研究所)
- 下落が続くという見方: 不動産評論家の牧野知弘氏は、2030年をめどに湾岸だけでなく各地で不動産価格が下落していくと予測している
どちらの見方をとるにしても、タワマンは同じ建物の中でも階数・向き・広さで価格が大きく変わる。「市場全体が何%下がったか」より、自分の部屋と似た条件の部屋がいくらで売れているかを確かめるほうが判断の役に立つ。
実際の値下げ事例
豊洲のタワーマンション「アーバンドック パークシティ豊洲」で、同じ部屋の売り出し価格が下がっていった例を、不動産情報サイトの掲載データから拾った。
| 部屋 | 最初の売り出し価格 | その後の売り出し価格 | 下がった額 |
|---|---|---|---|
| タワーB 25階・3LDK・70.2㎡ | 2億880万円(2025年6月) | 1億9,280万円(2025年11月) | 1,600万円 |
| タワーA 8階・3LDK・70.5㎡ | 1億7,480万円(2026年1月) | 1億6,500万円(2026年1月) | 980万円 |
| タワーA 37階・2LDK・71.4㎡ | 1億8,990万円(2026年1月) | 1億8,490万円(2026年2月) | 500万円 |
タワーBの25階の部屋は、2025年6月から11月までの半年間に売り出し価格を4回下げ、合計1,600万円下がった。いずれも売り出し価格の推移で、実際に売れた価格ではない。売り出し価格を上限に置いたままでは売れにくく、成約はさらに下になると考えておきたい。
売れないタワマンの3つの選択肢
売れないタワマンをどうするかは、「住み続けたいか」「いつまでにお金が必要か」で選ぶ方法が変わる。
選択肢1
値下げして売る
向いている人:住み替え先が決まっていて、期限までに確実に売りたい人
注意点:成約は売り出し価格から1割前後下がることが多い。同じ建物の成約事例を基準に見直す
選択肢2
リースバック
向いている人:売ってまとまったお金を得つつ、同じ家に住み続けたい人
注意点:家賃がかかり、買取価格は相場より低い。タワマン・高額物件は個別相談になる
選択肢3
不動産担保ローン
向いている人:家は手放したくないが、一時的に資金が必要な人
注意点:毎月の返済が増える。返済できないと家を失うリスクがある
どの方法も、1社だけで決めずに複数の会社の条件を比べてください。
値下げして売る場合は、同じ建物の直近の成約事例を基準に、売り出し価格を見直すのが近道だ。
住み続けたいなら、家を売って家賃を払いながら住み続けるリースバックが候補になる。ただし、タワーマンションや1億円超の物件について公式サイトで触れているリースバック会社は見当たらず、個別相談になる。詳しくはマンションでリースバックできる会社13社の比較にまとめた。
家を手放したくないなら、家を担保にお金を借りる不動産担保ローンもある。返済していける収入があることが前提だ。個人向け不動産担保ローンの比較(ファクット)で、金利や住宅ローン返済中の扱いを比べられる。
出典
- 中古タワマン平均価格(2026年7月、前年同月比5.9%下落、マーキュリー調べ): 日本経済新聞「都心中古タワマン平均価格、2カ月連続で下落 7月民間調査」
- 湾岸の中古マンション売り出し価格の下落(東京カンテイ調べ): 朝日新聞「湾岸タワマンも価格下落 中古市場に「転換点」」
- 湾岸の高額中古マンション在庫の推移(マンションリサーチ調べ): アゴラ「湾岸マンション市況」
- 月島エリアの成約件数: 現代ビジネス「湾岸マンション市況」
- 成約までの値下げ幅(福嶋総研のデータ): 健美家「中古マンション価格動向」
- 暴落の可能性についての専門家の見方: ダイヤモンド不動産研究所「湾岸マンション市況」
- アーバンドック パークシティ豊洲の売り出し価格の推移: e-estate.jp(マンションレビュー提供データ)タワーA・タワーB(2026年10月29日閲覧)
リースバック(売却して住み続ける)に対応している業者
この記事の内容にあてはまる場合の相談先です。全23社はリースバック(売却して住み続ける)のページで比較できます。

セゾンのリースバック
株式会社セゾンファンデックス
クレディセゾングループによるリースバック。事業者が直接買い取り、そのまま賃貸で住み続ける形をとる。
- 区分所有マンションも対象と明記(旧耐震基準のマンション、築年数の古い建物も取扱い可能とFAQに記載)
- 原則として普通賃貸借契約(3年更新・更新手数料なし)で住み続けられると記載
- 将来の買戻しが可能(再購入価格は契約時に取り決め)
- 見積もりは最短即日、契約まで最短2週間と記載
- 株式会社クレディセゾンが100%出資するセゾンファンデックスが直接買い取る
| 運営会社 | 株式会社セゾンファンデックス |
|---|---|
| 売却の方法 | リースバック |
| 対応エリア | 全国(一部対応できない地域あり) |
| サービス形態 | 自社買取 |
| 対応する物件 | リースバック |
リースバックは売却後に賃料が発生します。買取価格と賃料は連動するため総額で判断してください。
出典: 公式サイト(2026-10-29確認)/レントラックス案件情報(広告主提供)

家まもルーノ
株式会社サラ
リースバック専門のコンシェルジュ型の一括査定・紹介サービス。登録している100社以上の不動産業者が一斉に査定し、条件の合う買い手を紹介する。
- 一括査定は無料(公式サイト記載)
- 全国対応(公式サイト記載)
- 電話相談 9時〜19時・土日祝も対応(公式サイト記載)
| 運営会社 | 株式会社サラ |
|---|---|
| 売却の方法 | リースバック |
| 対応エリア | 全国 |
| サービス形態 | 一括査定 |
| 対応する物件 | リースバック・任意売却 |
リースバックは売却後に賃料が発生します。
出典: 公式サイト(2026-10-22確認)/レントラックス案件情報(広告主提供)

AG住まいるリースバック
AG住まいるリースバック株式会社
ムニノバグループのリースバック専業会社。自宅を売却した後、居住期間に制限のない普通借家契約で住み続けられる形を掲げている。
- 宅地建物取引業免許 国土交通大臣(1)第10535号
- 2019年8月設立、東証プライム上場ムニノバホールディングス株式会社のグループ会社
- 賃貸借は普通借家契約で、居住期間の制限なしと記載
- 契約後の買い戻しに対応と記載
- 対象は戸建て・区分マンション・店舗・事務所(原則本人名義)、仮査定は依頼から3営業日以内に回答と記載
| 運営会社 | AG住まいるリースバック株式会社 |
|---|---|
| 売却の方法 | リースバック |
| 対応エリア | 全国 |
| サービス形態 | 買取(自社) |
| 対応する物件 | リースバック |
買取価格と毎月の賃料、買い戻す場合の価格の決め方は個別の契約条件です。契約前に書面で確認してください。
出典: AG住まいるリースバック公式サイト
よくある質問
- タワマンの価格は2026年に下がっていますか?
- 下がり始めている。東京23区の中古タワマン平均価格は2026年7月に前年同月比5.9%下落し(マーキュリー調べ)、湾岸の高額中古マンションでは売り出し価格から平均10%を超える値下げを経て成約する例が一般化していると報じられている。
- タワマンは暴落しますか?
- 見方は分かれている。暴落の可能性は極めて低いとする専門家がいる一方、2030年をめどに湾岸以外も含めて不動産価格が下がっていくと予測する専門家もいる。物件ごとの差が大きいため、同じ建物の成約事例で判断するのが確実だ。
- タワマンが売れないときはどうすればいいですか?
- 期限までに売る必要があるなら、同じ建物の成約事例を基準に売り出し価格を見直す。住み続けたいならリースバック、家を手放したくないなら不動産担保ローンも選択肢になる。どれも複数の会社の条件を比べてから決めたい。